こんな私でもいきている

姉は里親に引き取られ
まれに会うくらいの存在になっていった
最初は半年に一回ほどのペースだった
でもそれが1年、2年、3年といつしかまったくあわなくなっていった

そんなある日だった
姉が成人式をむかえる少し前
姉は東京に行くと言い出した
その時付き合っていた彼氏の
仕事の都合もあり
東京で暮らすことを
家族にそして嫌っていたYという存在に
許しをえるため
彼氏と挨拶に来ることになったのだ

Yに会う前に家族とまず顔を合わせることになった
家の近くのファミレスで
久々にあった姉
そして彼氏
何年ぶりだろうか
すっかり変わっていたけど

私がおもったことそれは
やっぱり久々に会う家族に
そして挨拶に来るのなら
普通はちゃんとした服で来るべきでなかったのか、が彼氏に対しての第一に思ったことだった
ましてや自分の彼女の親ならなおさら
いくら何にも言わない親だからと言って
それはないだろ、と
その頃の私は中1ぐらいだった
頭の悪い私でさえも
それはどうなのって思った

ヨレヨレの黒のTシャツに
ダボダボのズボン
髪は伸ばして長く
プリンになっている金の髪は
ボサボサで

でもそんなことを思ったのも
私だけだった

久々にあって本題の話もせず
ダラダラとファミレスで
皆が話している空気に
私は苛立ちを覚えた

本当は喜ぶベキところ
でもなぜだろうか
喜べなかった。



< 5 / 5 >

ひとこと感想を投票しよう!

あなたはこの作品を・・・

と評価しました。
すべての感想数:0

この作品の感想を3つまで選択できます。

この作家の他の作品

公開作品はありません

この作品を見ている人にオススメ

読み込み中…

この作品をシェア

pagetop