忘れん坊サンタと雪だるま
教会の鐘は手を伸ばしても届きそうにないほど高い所に吊されていました。

――どうしよう……?

雪だるまは困りました。


『こればっかりはオイラ達もどうしてあげる事も出来ないな……』



――そんな……ここまで来たのに……


雪だるまは、何もできない自分が悔しくて悲しくて堪りませんでした。



そんな時……


『顔を上げて、雪だるまくん』


雪だるまに声を掛けたのは北風でした。
< 22 / 46 >

この作品をシェア

pagetop