それでも私は恋をする
「せっかくだから、ちょっと遠くへ行こう」



社用車に乗って、向かった先は…神戸中華街!



でも、ほとんどのお店は閉店間際…。一軒だけ、ラストオーダーギリギリ間に合った。



「中華街って閉店時間が早いんだね。次は、もっと早く来ないとね」



そう言って笑う、十和田さん…。次は…って、また誘ってくれるってこと?



「そうですね」



私は、明るく笑った。
お店のガラス戸に映る私の顔は、恋する乙女そのものだった。



「ごちそうさまでした」


美味しい中華と楽しいおしゃべりでお腹も心も満足した。



「もう少し、いい?ちゃんと送るから」



食事だけと思っていたのに…。予期せぬ誘いに私の胸は高鳴った。



「はいっ!」



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