大好きな彼女
『100m走に出る人は入場門へ
移動してください』
と言うアナウンスが聞こえた。
俺と優雅はその種目に出るから
入場門へと向かう。
「優雅、ほんとさっきと
雰囲気違うな」
「・・・うっせ」
いつも見たいに冷たく振る舞う。
100m走の前の種目が終わった。
次は俺らの出番となった。
〜♪〜♪〜♪〜♪〜♪
入場曲が流れた。
結構明るめでロックに近い
音楽だった。
足踏みをしながら前に前にと
進んで行く。
指定の位置につき、緊張感が
ますます漂う。
一走者の人が白線で準備をしている。
ー パンッ
ピストルの音が鳴り響いた。
俺らの色のチームが・・・
2番目に走っている。
一位の人との差がほとんどない状態
のまま完走した。
次々と走って完走して行く中、
ついに俺の出番がきた。
俺の次に走るのが優雅で、その対戦
相手が平田だ。
白線に俺は並ぶ。
今のところ、俺らの色は2位が多い。
もちろん、俺が目指しているのは
1位だ。
ー パンッ
再びピストルの音が鳴り響いた
と同時に走り出した。
俺の目の前に走っている人は
いなかった。
まるで、1人で走っているような
景色だった。
その景色は変わることなく
ゴールテープを切った。
俺が目指していた1位を取ることができた。