大好きな彼女

『100m走に出る人は入場門へ
移動してください』

と言うアナウンスが聞こえた。

俺と優雅はその種目に出るから
入場門へと向かう。

「優雅、ほんとさっきと
雰囲気違うな」

「・・・うっせ」


いつも見たいに冷たく振る舞う。

100m走の前の種目が終わった。
次は俺らの出番となった。

〜♪〜♪〜♪〜♪〜♪

入場曲が流れた。
結構明るめでロックに近い
音楽だった。

足踏みをしながら前に前にと
進んで行く。


指定の位置につき、緊張感が
ますます漂う。

一走者の人が白線で準備をしている。

ー パンッ

ピストルの音が鳴り響いた。

俺らの色のチームが・・・
2番目に走っている。

一位の人との差がほとんどない状態
のまま完走した。

次々と走って完走して行く中、
ついに俺の出番がきた。

俺の次に走るのが優雅で、その対戦
相手が平田だ。

白線に俺は並ぶ。

今のところ、俺らの色は2位が多い。
もちろん、俺が目指しているのは
1位だ。


ー パンッ

再びピストルの音が鳴り響いた
と同時に走り出した。

俺の目の前に走っている人は
いなかった。
まるで、1人で走っているような
景色だった。

その景色は変わることなく
ゴールテープを切った。

俺が目指していた1位を取ることができた。







< 124 / 270 >

この作品をシェア

pagetop