大好きな彼女

俺の事情。



 「蓮、話って何?

  悲しい話?それとも嬉しい話?」



「んー・・・悲しいかもな!?」


「そっか・・・・」


凛花はすげぇ悲しそうな顔をする。


「俺の親の話。

実は母親に捨てられてるんだ・・・
 親父は早くに死んで、女で一つで育て てきたんだ。


 すげぇ、苦しかったた思う。母親は・ ・・」



凛花は何回も頷きながら真剣な表情をして
話を聞いてくれている。


涙を目に溜めながら・・・


・・・そういや、涙もろかったな、凛花


「たまに、母親は俺を置いて旅行に行く。

 俺は、親と旅行に行きたいって思うけど
 行かせてくんねぇんだ・・・」


そう俺が言うと、凛花がポロッっと一滴の涙が
頬を伝う。


「わりぃー、泣かせて・・・」


「う、ううん」


凛花はすすり泣きをしながら首を横に
振る。





 
< 189 / 270 >

この作品をシェア

pagetop