大好きな彼女
「暇そうだねー、キミ」
何なの?この人たち・・・
さっきのチャラい人たちがあたしの前に
いつの間にか立っていた。
「は?暇じゃないですから・・・」
「俺らと遊ばね?」
何言ってんの?
この前と同じ感じだ。
ナンパ?みたいな状態。
でも、ナンパ以上に恐ろしい。
蓮、蓮ー。お願い。助けにきて?
急にあたしの腕を思い切り握り、
靴箱に押さえつけられた。
すごい力だから、身動きが取れない。
あたしは怖くて目をぎゅっと
瞑る。
蓮。蓮。蓮ーー。
助けてよ。助けてよーーー。
お願いだから・・・
蓮ーーーーー・・・
どこかから扉の開く音が聞こえた。
蓮だとおもったけど・・・
蓮は3階。
ここに届くはずもない。
「ちょ、あんたたち何してんの?」
あたしの知っている友達の声が
聞こえた。
目を開いて声の方を向くと
そこには、結衣がいた。
「えっ?・・・ゆ、結衣?」
「ちょっと待ってて!
すぐ戻ってくるから!」
結衣はチャラい人たちに
「何かしたら許さないから」と言って
上へ上がって行った。
しばらくすると、結衣が戻って
来た。