大好きな彼女
注文したオムライスを食べ終わり、
店を出た。
「屋上行こ?」
「あぁ」
凛花の手を取り、一緒に歩き出す。
俺が握ると凛花が俺の顔を見て
にこっと笑顔を見せる。
その笑顔がすげぇ可愛かった。
何回も見たい。
そう思う嬉しそうな笑顔だった。
屋上に繋がる階段を駆け上がる。
俺らの足音が廊下中に響き渡る中、
屋上の扉を開いて、一歩踏み出す。
そこには誰もいなくて静か。
そんな屋上に心地の良い風が
吹く。
「はぁー・・・疲れたし眠い」
屋上の柵に凭れ掛かり、なんとなく
その言葉を発した。
「あたしもー」
「寝る?一緒にー」
「ゔぇ?・・・・」
すげぇ間抜けな声ー。
どっから出んだよ!そんな声・・・
意味が理解できない、見たいな
顔をしている。
口はポカーンと開いていて、目は
キョトーンとしている。
ほんと、凛花をいじるの好きだわ。
「一緒に寝る?ここで」
「はー?・・・寝ない寝ない///」
「俺、凛花の背中で寝たい」
おっ!予想通りの反応。
やっぱ顔が赤くなった。
「絶対ヤダッ!何されるかわから
ないし・・・」
あぁ。確かに・・・・
何もしない、って約束したところで、
それを守れるかどうかなんて・・・
そんな自信はこれっぽっちもない。