大好きな彼女




「そんなことねぇから」


そう言って、凛花の手を握りながら
並ぶ。



俺らが一番前に列になり、レジの前
に来た。



凛花の食べたいものを言い、俺のは
適当に選んで店員に言った。




頼んだメニューを店員から受け取り
空いている席へと運んだ。



ポテトからどんどん食べて行く。



話す内容がなく、しばらく沈黙が
続く。



いつもならこんな沈黙は起こらない。






「蓮、もう3学期終わったら3年だね!」




「あぁ」




なんで急にこんな話をした?




「どうするの?高校卒業したら。
あたしと蓮ははどうなる」



さっきまで動いていた手が止まる。



なんか、急に手が震えるくらいの
寂しいという感情が出てきた。


「俺は凛花を奪うつもり!凛花の母さん
を説得して・・・」



「えっ?ど、どういう意味?・・・
あ、あたしを奪う?」



「それ以上のことは言わなーい!
いつかわかるから」



そう。
俺はずっと凛花の将来を奪うつもりで
いる。


ま、母さんの許しを得たらね?



まだ、わかんねぇけど・・・





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