大好きな彼女
欲望?我が侭?
家に着き、俺が玄関の鍵を開けると
凛花がペコペコしながら入った。
靴を脱ごうとする凛花を
呼び止めた。
「凛花」
俺の方に振り向いた瞬間、凛花の
腰に手を回して抱きしめた。
さっきまで我慢していた気持ちが
溢れ出た。
凛花を誰にも渡したくない。
誰にも奪われたくない。
ずっと一緒に過ごしたい。
俺の隣にいるのが常に凛花であって
欲しい。
これって・・・何?
欲望?それともただの我が侭?
わけのわからない曖昧な気持ちが
俺を襲ってきた。
「い、いきなりどうしたの?」
ただただ俺は黙って抱きしめた。
凛花の腰に回している腕にぎゅっと
力が入る。