大好きな彼女

 「そろそろ帰るか・・・・」

 「うん、そうだね・・・足痛いし」

 さっきみたいに、凛花から手をつながれない
 ように俺から手をつなぐ。

 やっぱ、この小さくて、すげぇすべすべした
 綺麗な手を握ると落ち着く。

 「1番乗り場に電車が参ります。危険ですから
  ・・・・・・」

 俺らは電車に乗り込む。
 もちろん、手をつないだまま。

 帰りの電車は意外と混んでて・・・
 窮屈な状態だった。

 俺は、凛花を守るため、軽く抱きしめる・・・。

 あっ・・・

 凛花を抱きしめたのは一カ月ぶりで、
 その一か月の間で凛花は細くなっている。

 「なぁ、凛花。痩せた?」

 「・・・・ううん」

 「飯食ってんの?」

 「うん、食べないとあたしみたいな人は
  生きていけないよ」
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