桜唄


だめだ。

これ以上もうごまかせない。


正直に……言わなくちゃ。

ほんとのこと。





「………翠、あのね」




ギシッ。


立ち上がったときに、ベッドがきしむ音がした。





「私……ずっと」



ぐっと、こぶしを握った。

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