パパは幼なじみ
でも、どうしよう…自分の部屋に入って思った。
着替えを口実に、リビングに行く前に1人になって、少し冷静になった。

このままじゃ、全てバレる。私が拓人の結婚相手じゃないことも、今、仮にでも徹くんと付き合ってることも。
もうバレてる可能性も…ある。


あまり長い時間をかけるのも変だから、10分ほどでリビングに降りていった。

「さぁ、早く座って。せっかくのご飯が冷めちゃうわよ?」
「たかっ…!!」

高田はママの椅子、そう、拓人の隣に座っていた。うっかり出てきそうだった下品な言葉を飲み込み、私はいつもの椅子、拓人の真向かいに座った。

「さぁて、食べるか。いただきます!」

のんきな拓人は炒めものを少し、口に入れた。
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