パパは幼なじみ
「と、徹くん!何言って…」
「真奈さんとは高等部に進んでから知り合って、今は付き合ってるんだ!」

私の話を遮って、一生懸命になって作り話をしている。何でそんな嘘をついているのかわからない。


「ほう、お前にもそんな甲斐性あったんかいな。ま、ええわ。ほな、これ頼むで?」
「う、うん。」


軽く手をあげて明正くんは帰っていった。残されたのはノートを片手に持った徹くんと、困惑している私。


「また課題か…多いな。」
「今度は数学?」
「明正、数学が一番苦手だから。」
「ふーん。てか、呼び捨てできるんじゃん。」
「本人の前だと怒られるから。」

そーなんだ。なんでだろう、幼なじみのはずなのに。ん?ちょっと待って、なんか忘れかけてるような…


「あーっ!!なんで彼女ぉ!?」


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