パパは幼なじみ

PART3

そんなドキドキ初ニセデートから2時間たった午後の8時、家の玄関を静かに開けた。バレないように、部屋に向かってそっと歩く。そーっと……

「何してるの、真奈?」
「マ…マ…」

見つかってしまった。


「今何時だと思ってるの?女の子が帰ってくる時間じゃないわ!ひとりで誘拐でもされたらどうするの!」
「だ、大丈夫だよ。ひとりじゃ…なかったから。」
「それって、さ…」

ひとりじゃなかったことは本当だ。ママは多分早紀のことだと思っているだろう。早紀には悪いがそういうことに…


その時だった。


「ひとりじゃないって誰と一緒だったんだ!?男か?男と一緒だったのかっ!?」

拓人がすごい剣幕で近づいてきた。明らかに顔が怒っている。



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