パパは幼なじみ
「パ……っ!!」

ガバッ!!!!!!
昨日と同じく、自分の声で飛び起きた。

「ゆ…夢?」

パパが死んだ日のことだ。急な天候の変化で船が転覆して、パパと友達、その他乗組員は犠牲になった。

「今さらあんな夢を見るなんて。でも…」

パパに会えた。きっと昨日いろいろ考えたからだ。パパのこと、幼なじみのこと、拓人のこと…徹くんと話をしているうちに、様々なことが頭をよぎった。

“僕にとって明正もありさも、いつまでも大切な幼なじみなんだ。”

徹くんはそう言っていた。一緒にいたらなんか変な目にあったけど、パパの声も聴けたのも、そんなことがあったからかも。

あれ?でも…


「理由きいてなーいっ!!」

どうして彼女だと言ったのか…その訳だけ、聞いていなかった。
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