パパは幼なじみ
もう一度時間を確認する。
5時47分。いつもの私なら寝ている時間。
いや、大抵の人はまだ寝ているはずだ。

「いつからいたの?」
「うーん…30分くらい前からかな?」
「それって私が起きた時間…」
「へぇー、早起きなんだね。」

返答がものすごくユルい。よく見たら半分寝ている?と思った瞬間、徹くんは私に向かってグラリと倒れこんだ。

「うわ、あっ、ちょっと!!」
「(-_-)zzz…」

細身に見えていたけど、意外に重い。
ど、どうしよう。この体勢はさすがにマズい。
ふと、拓人の顔が頭に浮かんだ。


絶対頼るもんか!


「徹くん、起きて!ほら、私の自転車の後ろに乗って!」
「う~ん…乗せてくれるの…?」
「しっかりつかまって!」
「優しいね、真奈ちゃん。ありがとう。」

真奈ちゃん…その言葉になぜか心臓が跳ねる。これは寝ぼけているんだってわかっているのに…。


私は揺れているリビングのカーテンに気づかなかった。
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