パパは幼なじみ
午後の授業は何事もなく終わり、早紀とありさは部活に向かった。ちなみにありさは文芸部だ。

「2人で仲良く帰ってね~!」
「詳しいことはまた明日聞くからね!馴れ初め、しっかりまとめといてよ?」
「邪魔しちゃうと悪いから早く行こ~、片倉ちゃん!」
「そうだね。それじゃあ、ご機嫌うるわしゅう!」

勝手に盛り上がって、訳のわからない挨拶をして部活組は去っていった。
私は林田徹の胸ぐらをつかんだ。

「あのね、あの2人はああいう性格だから、本当のことを話さないと面倒なことになるの!せっかく屋上で成り行きを説明しようと思ってたのに!」

なんかカツアゲをしているような絵面になってしまったが、しょうがない。

「き、昨日のお店に行こうよ。謝るし、まだ言ってなかった理由も話すからっ…!」

ちょっと考えてみた。理由…それは気になる。仕方なく手を離した。

「じゃあ早く行くよ。」

私は先頭に立って歩いた。
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