パパは幼なじみ
“メールみたんだけど、聞きたいことがあっ  て。私と一緒にいるか聞かれて、なんて答え たの?”


知りたいことだけを簡単にまとめて送った。無性にドキドキする。緊張する必要はないのに。バレてたらそれでいいじゃん。
だって拓人と私は恋人じゃない。なら、男と一緒にいて何か悪いの?

自分だってさっさと結婚しちゃったじゃない。
たった3つ違いのパパ。そんな人に私の恋愛をとやかく言う権利はないし。


それなのに心臓の動きは速くなる。拓人には知られたくない、とどこかで思っている。
たとえ“ごっこ”でも、私の17年間の想いが全て崩れていくようで…苦しい。



一時間がたった。日付もとうに変わってしまった。なのに……返事がこない。
こういう時はこれ以上待っても無駄だ。
あきらめてタオルケットを頭からかぶった。
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