パパは幼なじみ
授業の間の10分休みは、用もなくすぐにトイレに走った。教室にいたら今にも羽交い締めにされそう…

そんなこんなでやりすごした午前も終わり、とうとうお昼休み。
確かに徹くんとのことは説明しなければならない。でも…もう面倒くさい。

屋上に行って鍵でもかけてしまおう。
そう思って立ち上がったが、時すでに遅しで…

「どこで食べる?真奈。」
「昨日みたいに屋上がいいかなぁ~?あ、とおるんも一緒ね~!」

屋上はもう危険地帯だ。
うまい言い訳でも考えて中庭の隅にでも…

「あ、私、先生に呼ばれてて…」
「真奈!私ね、心配してんの!林田徹のことも昨日のメールのことも!だから話してほしいんだけど!確かに興味本位のところもあるけどさ!」
「……どっち?」
「片倉ちゃ~ん」

意味のなさげなやりとりをしていると、肩に誰かの手が触れる。
そしてあの声…

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