パパは幼なじみ
「おはよう!真奈、あなた!ずいぶん早いのねぇ。あら、コ一ヒーのいい香り!」

6時を少し過ぎたころ、ママ(42)が起きてきた。起きたばかりと思えないほどのテンションの高さ…昔から変わらない。

「おはよう、恵さん。コ一ヒー飲む?」
「朝食を作ったらいただくわ。ん?」

ママは私の顔をのぞきこんだ。

「どうしたの?元気ないわね。風邪?」
「別に…。」

朝から拓人の顔を見たから…なんて言えるわけがない。

「あら、そう。さっ、朝ごはん~!」

ママはすでに気にしている様子もなく、キッチンに向かっていった。その後ろ姿を微笑ましそうに見つめる拓人の顔を、私は叩きたいと思ってしまった。


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