パパは幼なじみ
徹くんのオレンジジュースの氷は、半分溶けかかっていた。私のコーヒーは、まだ熱をもっている。
 
「明正がありさを好きだと知ったとき、僕もありさが好きだった。だから、どうにかしないとって思ったんだ。」


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 「バイバ~イ!!」

 公園から一番家が近いありさが先に家に入
 った。僕たちは2人きりになった。

 「大阪に行くこと、ありさちゃんには言っ   たの?」
 「まだ。まずは徹に言おうと思ってさ。」
 「いつ言うの?引っ越すこと。」
 「引っ越しは明日言うよ。」

 明日、ありさちゃんはどんな気持ちになる
 のかな。

 「徹」
 「な、なに?」
 「好きって言うこと、恥ずかしいんだ。
  カッコ悪いけどさ。でも徹に話したら少   し大丈夫になった。」
 
 なんだかその言葉が嬉しかった。でも負け  たくないって気持ちも出てきていた。

 「徹、俺が大阪行ってもさ、友達でいてく
  れよ?」
 「も、もちろんだよ、明正」

 僕は頭と心がぐちゃぐちゃになった。
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「その数日後、明正の引っ越しの日が決まったんだ。そして、僕に先に教えてくれた。」
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