まだあなたが好きみたい
あれは、ちょっとしたゲームだった。
しかし、いま思えば最低の悪ふざけだった。
ふたりをいっしょのクラスに置いてはおけないというのがおとなたちの判断だった。
彼女は見るからに傷心していたし、一部のひねくれ女子を除いた全員が彼女の肩を持った。
大袈裟だろと、無理にも一笑に付し、一顧だにしなかったのはけっきょく俺のエゴだ。
俺が鼻先であしらう程度のことと断ずるのと、被害に巻き込まれた当の彼女が感じる重みとはまったく関係がない。
……多分、あれぐらいの年頃の女に一番やってはいけないことをしたんだとおもう。