まだあなたが好きみたい
2:散るのは火花か淡雪か
ぬくもりには足りない
去年より一週間早い初雪を確認して、迎えた12月の空気は刺すように厳しい。
目に沁みる。
気持ちは急いているはずなのに、あくびが出て、それでなおさら涙があふれた。
寝坊した。
いつもの電車に乗り遅れ、バスの停留所へとひた走る。
しかし、ついてないときというのは重なるもので、よりによって駅前の道路が工事中でバスが来ないという。