ずっとずっと
春の日
春とは賑やかで華やかだ。
誰もが皆るんるん気分で脳内までお花畑になっている。
しかし私、花田あすかの脳内は果てしない荒野だった。人見知りという友達づくりの決定的なデメリットを持っている私の心は冬の雪のように重かった。しかし真新しい制服と陽の光に包まれながらクラス分けの紙を見るなりほっとした。自分のクラスの名簿には見馴れた名前がたくさん並んでいたのだ。これなら大きな心配も無さそうだ。
「よぉーしっ」
そうと思えば気分も軽くなり、スカッとした。同時にこれから1年間いろんなことが待ってる予感がする。
ポカポカと暖かい光が注ぎこまれる中、教室へ向かった。
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