みんな、同じ。



───…


私は、学校では浮いてる方なんだと思う。
仲のいい弥生ちゃんと、あと一人の女の子がそばにいないと、誰も寄ってこない。

たまに、痛いくらいの視線を感じたりはする。
でも、誰も寄ってこない。

たまに、女の子が話してるのを聞く。

『久世 祈っているじゃん?』

『うん、久世さん?が、どうした?』

『あの子さ、前髪長くて顔よく見えないじゃん?』

『だねぇ。なんか、暗いよね』

そう、私は『暗い』のだそうだ。

確かに私は口数が極端に少なくて、積極的でもない。
友達もあまりいない。

そんなわけで、私は浮いてる。


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