みんな、同じ。
───…
自分の部屋に入り、ドアに背を預けて床に座った。
冷たいフローリングはなんだか落ち着いた。
この白い部屋は、お母さんが、私のために家具を備え付けてくれた。
それも、私が断ったから最小限だけど。
だから、元々広い部屋は、家具が少ないせいで普通に広く見える。
殺風景かもしれないけど、家の中で唯一、ちゃんと息ができる場所だ。
私の場所。
私だけの場所。
他の誰でもない。
あの人の、久世くんのものでもない。
…なんなんだろう、さっきから。
私は情けない気持ちになった。
何を、あの人に感じてるのだろう。
劣等感、とでも言うのかな。
私は、人に劣ってる、なんて。
そんなこと。
そんな、わかりきってること。
あの人なら、尚更で。
どうすれば、いいのかな。