桜の木の下で-約束編ー
ゆっくりと消えていく
三人の神々しい姿。
彼らの光に包まれながら、
暗闇に広がっていく子守唄。
母が歌い続ける優しい子守唄の歌声に
導かれるように沙羅双樹の方へと歩いていく。
「お母さん」
母に笑いかけてその胸に抱かれた時、
見覚えのある刀が、私の体を貫いて吸い込まれていく。
和鬼……有難う……。
力が抜けていく感覚と裏腹に
温もりが伝わる
その剣を抱きながら私の意識は眠りに落ちた。