子猫と私の恋物語
俺のことが・・・・・・好き・・・?
告白もされたこともない俺にとって、それは衝撃的なものだった。
「ミ、ミャア・・・」(嘘だろ、おい・・・)
佐々木は、もう泣きそうだ。
「わ、私ね。どうしたらいいかわかんなくって・・・友達、なのに・・・私の大親友なのに・・・傷つけたく、ないの」
ついには佐々木の目から、涙が溢れ出していた。
うわっ、佐々木のこんな顔
初めて見た。
いつもは教室とかでとてもほんわかした笑顔をしてて、みんなを和ませていたあの顔が・・・・・・
真っ赤になって、デカイ目を細めて止まりそうにない涙をボロボロと流している。
俺は、どうすることもできなかった。
なんとかして、泣きやましたい。
だけど、こんな俺にできることなんて
「私、どうしたらいいんだろ?これからもずっと、泣いて、泣いて、我慢すればいいのかな・・・?」
ついには佐々木は、声を挙げて泣きはじめた。
「うっ・・・うわああああん!!もう、どうしたらいいか、分かんないよ・・・」
こんな取り乱している佐々木は、珍しい。っていうか、初めてだ。
このままほっとくと佐々木は、一人で闇の中に行ってしまいそうで・・・。
俺は、無意識に佐々木の膝に座り・・・
佐々木の、涙で濡れた頬に・・・
そっと手(にくきゅう)をあてた。
すると佐々木は驚いた顔をした。
そして佐々木は泣き止み、いつもの笑顔になった。
少し、作ってるっぽかったけど。
「クロ・・・ありがとう・・・」
佐々木はそういって、俺をギュッと抱き締めた。
____ドキッ
今、なんか・・・・・・
佐々木にドキッてした・・・・・・?
いや、そんなわけないよな。
でも、佐々木ってすげぇ可愛いなと思ったのは事実。