子猫と私の恋物語
俺は、透明魔法と浮游魔法を使い、こっそり佐々木ん家を出ていった。
透明魔法とは、自分が透明になる魔法。
誰かに見つからないようにするときとかに便利。
浮游魔法とは、自分の体全体が浮くこと。
足音たてずに歩きたいときに便利。
ーーーーーーーーー8時間後ーーーーーーーーー
俺は普通に学校に行った。
偶然佐々木が近くにいたから、俺が
「・・・おはよ。」
と言ったら、佐々木は顔を赤くしながら、驚いたように
「おっ、おはようっ!!竜君っ!!」
と言った。
挨拶がそんなに嬉しいのか?・・・ヘンなやつ。
俺は、可笑しくてつい笑ってしまった。
「プッ、ハハッ!」
クラスの全員が俺をみた。
「竜が・・・笑った!?」
「私、初めて見たっ!」
そんな声も聞こえてくる。
・・・・・・そう言えば、笑うのって何年振りだろうな・・・。
いや、もしかしたら、生まれて初めてかもしれねぇな・・・。
周りからのプレッシャー・・・・・・。
笑うことさえ、遊ぶことさえ許されなかった。
・・・・・・魔法族のために、俺はいい子じゃなきゃいけなかったんだ。