子猫と私の恋物語
「あっれぇ?竜君怒っちゃったぁ~?ごめんなさいぃ~…。」
なんて言って、泣いたふりのポーズをする。
「すみれはぁ、竜君のコトだぁいすきだから、独り占めしたいんだぁ♪」
怪しい笑みを浮かべながら、俺を見るすみれ。
・・・・・・気味わりぃ。
・・・嫌な予感がする。
「何が言いたい・・・?」
そう言った瞬間、すみれは冷たい目になった。
「わかってるでしょ?竜君・・・?邪魔モノは消すの。いつもみたいに・・・ね。」
「・・・あいつが、そんなに怖いか?すみれ。萌花が・・・?」
「なんで・・・庇うの?あんなヤツを・・・?」
必死に怒りを押し殺しながら、すみれが言った。
「・・・別に。」
「・・・ま、いいけど。所詮ドール。魔法族じゃないんだし。」
自分を納得させるように言って、いつものぶりっこにもどるすみれ。
ちなみに、『ドール』っつーのは、非魔法族の事。
魔法で操れる、人形みてーってとこからついたらしい。
「じゃあね、竜君っ♪またねぇ!」
・・・・・・二度と来んな。
まぁ、すぐに萌花に攻撃する訳じゃねーし、いいか。
・・・つーか、俺、なんで萌花を・・・?
多分、猫ん時世話になったからだと思うけど・・・な。