子猫と私の恋物語
俺は、6時間目もテキトーに授業を受け、帰路についていた。
・・・そう言えば、昨日猫になったのって、いつだったっけな。
ーーーーーーーー現在時刻5:59ーーーーーーーー
ボンッ!
「・・・っ!?」
何だ!?・・・やけに建物が高く・・・?
!・・・もしかして・・・
「にゃおん・・・?」
(俺、また猫に・・・?)
くそっ、やっぱり母さんの呪いが一日な訳ねぇな。
多分、呪いをかけられた時に、とっさに俺が防御魔法を使ったから、こうかが夜だけになったんだ・・・。
あー、くそ。そんなにすみれと結婚させたいのかよ。
・・・・・・息子の気持ちより、魔法族の方が大切なのかよ・・・!?
・・・・・・そうに決まってる。最初から、別に期待してたわけじゃない。
もう、全てどうでもいい。
所詮、全部俺の敵か、幻。
「あっ!クロっ!!」
・・・『クロ』?
その声と呼び方に思わず反応してしま
った俺。
さっき、全ての物に絶望したはずなのに。
・・・・・・まだ俺にも、『人並みの心』ってもんがあるのか。
「クロっ!お家帰るよ!」
は?
・・・・・・いや、そう言えば、俺は萌花に飼われていたんだっけな。
「にーぅ。」
(めんどくせーけど、いくか。)
「もー、クロったら、『めんどくさい』なんていって~!」
!?
お前・・・・・・俺の・・・猫の言葉がわかるのか!?