林檎姫は恋をした。

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俺はこの城で雇われるただの召使い


なぜここで雇われているかなんてガキの頃すぎて覚えてない


俺はもちろん、人間だ


なんで鏡に入ってるかっていうと、一度だけ口を滑らした


「姫のほうがきれいなんじゃないか」と


そのたかが一言のせいで鏡に閉じ込められた


まさかあの女、魔女だったなんてな…


「あ、そうだ。たまには出してあげる」


『は…い??』


すると女…いや、奥様は俺を
鏡から出した


もちろん魔法でな


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