林檎姫は恋をした。



「………………………えっと……」



…………なに固まってるんだ。


早く殺せ………。



『…………………クロ………さんに似てる………?』



彼女は確かにそう呟いた。


あまりにも小さい声で消えそうな声だったけれど……。


「……………いえ、僕は………クロではありません………」



いつの間にか『僕』と言っていたということは

これが素なのだと思う……。


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