林檎姫は恋をした。
白は白雪に……………する。



**


「ただいま、戻りました」


小さい声でそう、呟いた。


『どう?白雪を殺せた?』


殺せた、か………。

僕は本当に出来損ないだな、なんて。


すいません、殺せないと思います。


「いえ…………、今日は様子だけまず」


『へぇ………?まぁ、いいわ』


奥様は諦めたように僕に背を向けた。


多分、何も気づけてない。


< 67 / 103 >

この作品をシェア

pagetop