林檎姫は恋をした。



『ハク、あなたはクロの隣の部屋を使いなさい』


「はい」


そう言うと、奥様は戻っていった。


僕も、自分の部屋に戻ることにした。


ガラッ……


部屋は白で統一された落ち着いた部屋。


この一面を全て………いや、何でもない。


兄さんは白雪のこと、どう思っていたんだろう。


嫌いとかではない。


もしかしたら、“愛しい”なんて思ってたかもしれないんだ。


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