林檎姫は恋をした。



『ハクさんっ!!

また…………、来てくれたのですね』


パァっと子どものように笑う白雪は、

とても美しいのに、とても見てるだけで

悲しくて。


この人もきっと、残酷な運命ばかりで。


「すいません、また来てしまって」


『いえ、ハクさんなら大歓迎ですよ』


そんなことを言われ、また胸が苦しくなる。


そんなこと、言わないで下さい……。


僕はこれでは、あなたから抜け出せない。


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