林檎姫は恋をした。



**


トントン……


部屋に扉を叩く音が響く。

寒気がする。


「…………は……………い?」


出たくない。けれど、出ないといけない気がする。


………何か、そのままだと全てが全て知らないで終わりそうで怖い。


ハクさんのことも、クロさんのことも。


私は勇気を出して、扉を開いた。


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