嘘の愛を口にする【完】
それと同時に弘樹がリビングへやって来た。

「おはよう」


「あ!パーパおはよぉ〜!」


「おはよう、弘樹」


「俺も朝ご飯頂戴」


「わかった」

あたしはテキパキと弘樹のご飯を用意する。


ご飯を弘樹の前に置くと「お前は食べないの?」って言われたけど食欲がないからと言って誤魔化した。


女の匂いがする弘樹の隣で食べたくないなんて、絶対に言えない。

あたしが我慢しなきゃいけないんだ

男は浮気するもの

それを受け入れなければやっていけない。

あたしのせいで陸に辛い思いをしてほしくない。

< 16 / 34 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop