小さな死神

侵入

もしもし。」
「さえこ?どうした?つか、さっき聞くの忘れたけど学校はどうした?」
既に2時過ぎ。
「昨日から中間テスト。それに今日は土曜日でしょ?」
「けど大丈夫か、さえこ?テスト勉強しなくていいのか?」
「あたしは授業で勉強してるから平気だよ。とにかく今は由香の事が心配なんだ。親友だもん。」
「お前って結構いい奴なんだね。」
「今頃気付いたの?今どこ?」
「事務所だけど。」
「それどこ?」
事務所の場所を教えた。

「へぇ~。こんなところなんだ!なかなかいいじゃん。気に入った。」
「なかなかってどういうかとだよ!」
「聞き流せ!つか、さっきはひどい目に合ったよ。」
さえこはさっきの由香の家の前での騒ぎを話した。
「マスコミはまずいなぁ~。」
「けど、どうしても中に入りたいんだ。もう由香の携帯繋がらなくなっちゃったし。なんか方法ないかなぁ?」
「・・・無い事もない。」
「マジ!どうするの?早く教えろ!」
俺は取って置きの策を教えた。
「そんなやり方するのかぁ!あんたもやっぱ探偵だね。」
俺は1本電話を掛けた。
「準備完了だよ。」
「さて・・・じゃ由香んちへ行くよ。」
「へいへい。」

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