ちっぽけな奇跡のはなし
お迎え
次の日、また授業が終わり、
急いで校門へ向かおうと
机の中をかばんに入れていると、
クラスの女子の黄色い声が聞こえた。
「校門とこみて!
かっこ良くない?」
「背高ーい」
「見ない人だよね。
誰か待ってんのかな」
そんな声にまさかとは思いつつ、
窓から校門を見ると、そのまさかだった。
「うそ」
カレが校門にもたれかかっていた。
「なんで!?」
急いでカバンを引ったくるように持つと、
校門へ走った。