ちっぽけな奇跡のはなし





「あ、あの。どこかでお会いしたことたありましたっけ?」


まるで、わたしのことを知ってるように
見つめる、男性に尋ねた。


「夢みたいだ」

「はい?」

「キミがここにいるなんて。
僕の前に座ってるなんて」


なんだか、この人おかしいんじゃないかと
巴菜は疑い始めた。


席は他にも空いてるのに、相席を頼むし
さっきから変なことばかり言うし。



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