ちっぽけな奇跡のはなし



「泣かないで。


もう大丈夫だから」



そう言って、カレを抱きしめた。


「わたしが、わたしを探すのを手伝う。

きっとあなたの未来には、未来のわたしがいるはずだから。

あなたの現在(いま)には過去のわたしがついてる」


カレは泣きながら、
笑っているようにも見えた。


「やっぱりすごいよ、キミは。

時をこえても、やっぱりキミはキミだ。

何をしたって勝てっこないや」







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