ちっぽけな奇跡のはなし
久しぶりに話す彼は、巴菜が好きだった彼と
何も変わってなかった。
「クラス離れたら、
あんまり話さなくなったもんなあ。
同じクラスのときはよく話してたのにな」
「そうだよね。
あんまり会わなくもなったもんね」
しばらく思い出話をして、
2人で笑いあった。
「そうだ!なんか話したいことあるんだろ?」
「あ、えーっと、忘れちゃった!」
しまったー!
内容考えてなかったー!
巴菜は心の中で、悲痛な叫び声を上げた。