ちっぽけな奇跡のはなし


「次は中学のときの同級生です!」


巴菜がそう言って、ずんずんと歩き出すと
カレが巴菜の腕を掴んだ。



「少し待ってて。
喉乾いたでしょ」


そう言って、近くの自販機へ走って行った。



こんな優しい人今までいなかった。


巴菜はカレの後ろ姿を見て、
素直にそう思った。



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