幼なじみと秘密の時間
「寝てろ」



和弥が私の顔を下に向けて、それ以上騒ぎに
ならないようにしてくれた。



電車を降りて、手を繋いで歩いていると
和弥が溜め息をついた。



「どーしたの?」



私が和弥を覗き込むと、繋いでた手を離して
肩を引き寄せた。



「あーあ。あんま有名にならないでくれよ」



珍しく弱気な和弥の発言に、言葉が出なかった。





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