おくすりのじかん
「祥子は特別だからさ」

ドキン 特別って・・・・・・・・

「俺らの付き合いは 長いんだからさ~
これからもずっと続くだろ。俺にとっても祥子は
家族だからな」


家族・・・・・か・・・・・。


「あはは そうだね」

私が恋してるなんて絶対言うなって
釘刺されたのかな・・・・・・。


「何食べたい?」


「いや 何でもいいんだけど~」


「んじゃ 今夜は俺のおごり
めっちゃいい店見つけたんだ」


正也の精悍な横顔を盗み見した。



助手席に乗って悪かったかな
ここって彼女の専用席だから・・・・・・。



「そそ 仕事どう?」


正也と話す話題は 仕事の話や家族のことや・・・・・
茉鈴とはもっともっと


甘い話してるんだろうな・・・・・。


街中の立体駐車場に車を停めた。

足の長い正也の歩幅に合せると 小走りになった。
彼女だったら その腕につかまって
もっとゆっくり歩いてって言えるんだけどな~・・・・・。
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