おくすりのじかん
「カットモデルだからね
写真撮らせてね」


立派なカメラを持った男の人が入ってきた。


凜太郎はカウンターに行ってしまって
私はそのカメラマンに指示されるがままにポーズをとる


「表情固いですよ~せっかく
こんなに綺麗なのに
もっともっと自信持って!!今はモデルなんですから」


「え~モデルだなんて~」



カシャッ


「はい その表情いただきました」

カメラマンは
カウンターで凜太郎にカメラを見せて
私に丸を作った。



あれ・・・・・
何だか自分を確認する前に 
写真を撮られるっていうのも・・・・・・


「祥子さん 帰ろう」


凜太郎が戻ってきた。

「え?一緒に帰れるの?」


「うん。俺今日休みだから もう帰りたい」


「先に出て 次の信号のとこにある店の前で待ってて
五分後に出るから」


「うん」


元気よく立ち上がる私


「ありがとうございました~」凜太郎が言うと

従業員が声を揃えた。


「ありがとうございました」の声に送られて店を出た。
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