おくすりのじかん
一緒に帰るって響きが嬉しい。


信号待ちをしていると 肩を叩かれた。


「あれ?早かったのね」


凜太郎が立っていた。


「ちょっと来て」


私は腕をとられて凜太郎に引きずられるように信号を渡る。



凜太郎はそのまま渡った先の店に直行して


すごい勢いで服を選んで 
「これ 試着してきて
すみません 試着室いいですか」


店員に声をかけた。


「あ 凜太郎くん いらっしゃいませ」

可愛い顔をした店員が走ってきて 一瞬私を見た。


「それ着て帰るよ。
着てきたもの袋に入れてもらっていい?」


「はい」


コイツ誰?みたいな顔に見えたけど
言われるままに試着室に入った私は目の前の鏡の前で


「え!?」って声をあげた。


「ね!!これ どうしよう~~~!!」


鏡の中にいたのは 着ていた服が全く似合わない
全く違う自分だった。


凜太郎にメイクしてもらっていたけど
このメイクは初めてで
何より髪型が


「あ・・・・・これ・・・・・」


「いいから 早く着替えて」
凜太郎が言った。
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