おくすりのじかん
私が温泉から戻ると 
二部屋借りていた部屋の一つで すっかりできあがった
うちの両親と正也のママが 寝てしまっていた。


「私の布団・・・・・」


いつものことだけど・・・・・

「祥子 こっちで少し飲まないか?」

入口から顔を出した正也に


「うん」と言って部屋を移動した。


「かあさん 起こしたんだけどさ
全然起きなくて悪いな」


「いいよ おかあさんの横に入るから」


「ビール飲むか?」


正也が缶ビールを差し出したけれど


「さっき 少し飲んだからもういらない」

と言った。



あれから絶対深酒はしないことにしていたから


「お茶ちょうだい」


窓の横のイスに腰掛けた。


「かんぱ~い」

正也の顔もすっかり赤くなっていた。
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