おくすりのじかん
人を避けるようにして歩く正也が気になっていた。


何か変だな・・・・
小さいころから見てる正也だからこそ
何かが違うと 私は予感したのだった。



正也の後を追うように 私は後ろからついていく


ストーカーってこんな気分なのかな
好きな人のいろんなことが知りたいって・・・・・


JRの駅に向かって足早に歩く正也がいきなり足がとまった。



ん?


あれ?あの人・・・・・・・


二人は何か会話を交わしている


背の低い目の大きな
少女マンガに出てきそうな可愛い顔は
同期入社で正也と同じ店にレジ部門に配属された・・・・
ちょっと名前はわからないけれど・・・・


次の瞬間 二人が手をつなぎ歩き出した。



え?え? ええ~~~~~っ!!!!


正也に 女!!??


寄り添い歩く二人は時々顔を見合わせて
笑っている。


心の準備もないままに 私は決定的な瞬間を目にしてしまった。



失恋?
長い長~~い 片想いが 粉々に砕かれた瞬間だった。 


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